93回大江戸散歩の会 令和3年11月

       幕末に急造の「横浜道」を歩く

「平沼橋~野毛山公園~馬車道~旧横浜村~汽車道」

《散歩道のご案内》

 横浜は江戸時代末期に日米修好通商条約により開港しました。米国が東海道筋の神奈川湊開港(今の横浜駅周辺)を求めたのに対して、当時は寂しい寒村「横浜村」が開港所として選ばれた理由は、人里離れた不便な海岸で細長い砂州の小さな漁村であったからです。大勢人々が行き交う東海道筋では生麦事件のような大きな問題が起きることを恐れた幕府の悩み多き対応でした。

 しかし開港期限が迫る中、横浜村が不便なゆえに肝心の東海道から開港地である横浜村に通じる道がないという大問題が生じました。開港する3ヶ月前に工事を始め、たったの2ヶ月で3.6Kmの「横浜道」が急遽作られました。なんともバタバタした対応でした。

 現在の横浜駅周辺は当時は、神奈川宿から保土ヶ谷宿の東海道に囲まれるような円湾形の入り江(下図のB地点)で横浜村はその先端に位置し孤立した形で成り立っていました。ちなみにA地点は現在のJR桜木町駅(明治5年の日本初の鉄道敷設時にはここが「横浜駅」でした)で、C地点は神奈川駅(現在は廃止)でした。(下図参照)

 幕府の臆病とも思える対応がかえって現在の「商都横浜」を実現し繁栄している姿は怪我の功名とも言えるでしょう。今回は開港所「横浜」を成立させた「よこはま道」を歩きながら、象の鼻地区周辺の昔の横浜村の異国風の味わいを存分に楽しみましょう。

《散歩コースの順路》

JR横浜駅西口→平沼橋(新横浜道)→元平沼橋《横浜道→平沼商店街→敷島橋→岩亀稲荷→掃部山公園(井伊直弼ゆかり、休憩・T)→神奈川奉行所跡→紅葉坂→伊勢山皇大神宮→成田山横浜別院→野毛山住宅亀甲積擁壁→野毛山公園(佐久間象山ゆかり、ランチタイム)

→野毛坂→日本近代水道最古の水道管→都橋→横浜吉田町→伊勢佐木モール→吉田関門跡(鉄の橋)》→《馬車道→近代街路樹発祥の地→いなり泉平(天保10年創業)→太陽の母子像(アイスクリーム発祥の地)→生香園(中華料理:2代目周富輝の店)→信濃屋(日本最古の老舗洋品店)→プロ写真家の開祖・下村蓮杖の碑→水飲馬牛→横浜正金銀行本店跡(神奈川県歴史博物館・小休止T)》→本町通り→開港記念館(ジャックの塔、岡倉天心生誕の地T)→神奈川県庁(キングの塔、神奈川運上所跡)→横浜開港資料館→象の鼻テラス(寒村・横浜村の中心地)→横浜税関(クイーンの塔)→象の鼻パーク→赤レンガ街→ナビオス横浜→汽車道(YOKOHMA  AIR CABINを眺めながら)→JR桜木町駅(初代横浜駅、解散) 

《開催日・集合場所など》

◆参加費=1人1,900円(ガイド・資料代)

◆開催日=月3回同じコースで開催します。都合の良い日をお申し込みください。

1回目=11月 7日(日) 定員18人  最低参加人員8人以上

2回目=11月14日(日) 定員18人  最低参加人員8人以上

予備日=11月21日(雨天中止等の代替日又は参加申込者増加時の追加開催日に充てる)

◆集合場所=JR横浜駅西口を出た広場の「交番」周辺

◆集合時間=10時15分 出発10時20分 会の手旗が目印です。

◆解散場所=JR桜木町駅 16時ごろ

◆ランチ=野毛山公園で持参のランチタイム。自分が座るシートを必ず持参のこと。

◆最終連絡=各回開催日前日(土)の19時にホームページに掲載します。開催、中止等の重要な連絡事項です。必ず確認のこと。

◆緊急連絡=080-9712-1337(管理人:伊藤まで)

《注意事項》
①コロナ時代の運営指針「大江戸モデル」を必読のこと。
②参加者は必ずマスクを着用のこと。できれば個別にアルコール洗浄液等を持参できれば安心です。③当日「発熱、風邪、体調不良」などがある方は参加できません。集合時に確認します。
④配布するガイド用資料は、管理人が作成時に、手洗いを徹底し、マスク&フェイスシールドを着用してコピー・丁合いしたものをお渡ししますので安全です。⑤参加費1,900円は予めご用意下さい、集合時に集めます。お釣りはありません(コロナ対策です)

⑥傷害保険・イベント保険には加入していません。事故・怪我対応は個人責任になります。各自の判断で適切なイベント保険等に保険に加入することをお勧めめします。

明治5年の東海道神奈川宿「神奈川湊」の図(当時横浜駅はA地点で現在の「JR桜木町駅」の位置でした
 https://mitte-x-img.istsw.jp/kanagawa-kankou-x/photo/middle/image004(1).jpg
◆B=現在の横浜駅の位置。この頃の横浜駅は現在の「桜木町駅」です。A=現在の「JR桜木町駅」周辺です。吉田橋を渡った先が横浜居留所でその先端に寒村「横浜村」がありました。C=東海道宿で坂本龍馬の妻「おりょう」が仲居をしていた割烹「桜屋」で賑わいを見せていました。明治5年には「神奈川駅」が設置されました。
◆図の弓形の鉄道線路は、日本初の鉄道で新橋駅(汐留駅)~横浜駅(現桜木町駅)を結んだ。この鉄路部分の埋め立ては横浜の大実業家「高島嘉右衛門」が担った。横浜中区の大部分を江戸時初期に埋め立てた「吉田勘兵衛」、そして横浜道を完成させた「苅部清兵衛(保土ヶ谷宿本陣・名主・問屋)」の3人は「横浜の父」と讃えられている。
◆幕末の横浜開港時にCの東海道からAの横浜居留地(関内)に通じる道がなく、Bの左後方の東海道保土ヶ谷宿浅間下からAの関内吉田橋~馬車道に向けて、海沿いと山道に急遽3ヶ月で「横浜道」完成させ開港に間に合わせた。

◆参加申込はTOPに戻り「申込方法」参照して申込ください。←クリック

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